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心と環境にやさしいものづくり。ハンドメイド作家さんと考える「エシカルな消費」の輪

心と環境にやさしいものづくり。ハンドメイド作家さんと考える「エシカルな消費」の輪

ハンドメイド作家の皆さん、こんにちは。

今日もひとつひとつ、心を込めて作品と向き合っていらっしゃるでしょうか。
あなたの手から生み出される作品は、安価な大量生産品にはない温かさや物語を持っています。実はその「物語」こそが、今世界中で注目されている「エシカル(倫理的)消費」という大きな潮流と深く結びついていることをご存知でしょうか?

このコラムでは、皆さんが日々の制作活動で無意識に実践しているエシカルなものづくりの価値を再確認し、それが社会にどんな影響を与えているのか、そしてこれからできることについて、一緒に考えていきたいと思います。

 

第1章:なぜ今「エシカル消費」が大切なのか?


1-1.「エシカル消費」ってなんだろう?

エシカル消費とは、「人や社会、環境に配慮した買い物をすること」です。単に商品の機能や価格だけで選ぶのではなく、その商品が「どこで」「誰によって」「どんな方法で」作られたか、その背景にある物語や倫理的な側面にまで目を向けて選ぶ消費行動を指します。

この考え方が生まれた背景には、大量生産・大量消費の社会が抱える多くの問題があります。

環境への負荷: 生産過程で大量の水やエネルギーが使われ、廃棄物やCO2が排出されます。

労働問題: 生産コストを抑えるために、発展途上国などで不当な低賃金や劣悪な労働環境が生まれています。

こうした問題に対し、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」でも、目標12「つくる責任 つかう責任」として、持続可能な消費と生産のパターンを確保することが重要視されています。エシカル消費は、この目標を達成するための個人レベルでの具体的な行動なのです。

 

1-2. 知っておきたい「エシカル」を形作るキーワード

エシカル消費を理解する上で、いくつかの重要なキーワードがあります。

フェアトレード(公正な取引): 途上国の生産者から適正な価格で継続的に購入することで、彼らの生活向上と自立を支援する仕組みです。フェアトレードの認証を受けた素材は、作り手の顔が見える安心感を与えてくれます。

アップサイクル(創造的再利用): 捨てられるはずだったものに、新たな価値やデザインを加えて生まれ変わらせること。古着や端切れを魅力的な作品へと変身させるハンドメイドは、まさにアップサイクルの良い例です。

サステナブル(持続可能): 地球の資源を使いすぎることなく、環境や社会に良い状態を未来にわたって維持しようとする考え方。天然素材やリサイクル素材を使うことは、サステナブルなものづくりに繋がります。

 

第2章:あなたのハンドメイドは、すでに世界を変えている

皆さんの手仕事は、ファストファッションのような大量生産とは真逆のベクトルにあります。ひとつひとつ丁寧に作られる作品には、すでにエシカルな価値が宿っているのです。



2-1. 手仕事の「一点もの」が持つ本質的な価値

ハンドメイド作品は、作り手の時間や技術、そして何より「想い」が凝縮された一点ものです。安価で使い捨てられる大量生産品とは異なり、購入した人はその背景にあるストーリーを知り、愛着を持って長く大切に使います。

この「長く使い続ける」という行動そのものが、サステナブルな暮らしを築く上で非常に重要です。そして、そのきっかけを作っているのは、まぎれもなく皆さん一人ひとりの手仕事なのです。

 

2-2.「想いのリレー」がつむぐ社会貢献

ラオスや世界の各地から届けられる手織り布は、現地の作り手さんたちの伝統技術と生活を支えています。皆さんがその布を使って新しい作品を生み出し、それを誰かが手に取って大切に使う。これは、「作り手から作り手へ、そして使い手へ」と、温かい想いが受け継がれていく「想いのリレー」です。

皆さんの作品が売れることは、単に経済的な成功を意味するだけでなく、遠い国の作り手さんたちの暮らしや、彼らの文化・技術を守ることにも繋がっているのです。

 

第3章:今日からできる!あなたのブランド価値を高めるエシカルな一歩

「エシカル」というと少し難しく聞こえるかもしれませんが、日々のものづくりに少しの意識を加えるだけで、あなたのブランド価値はさらに高まります。

 

3-1. 素材選びから始めるエシカルなものづくり

1. 積極的に探してみる

オーガニックコットンや天然素材: 有機栽培されたコットンや、天然の植物染料を使ってみる。

アップサイクル素材: 古着や端切れ、ヴィンテージのボタンなどを再利用してみる。

フェアトレード素材: 認証を受けた素材を扱うことで、社会貢献への貢献度を可視化できる。

2. パッケージにもこだわる

再生紙や再利用可能な資材: 梱包材に再生紙を使ったり、受け取った人が再利用しやすいラッピングを心がける。

環境に配慮したインク: 印刷物には、環境負荷の低い植物性インクを使ってみる。

 

3-2. ストーリーを伝えて共感を呼ぶ

エシカルな取り組みは、積極的に発信することでユーザーの共感と信頼を獲得できます。

1. SNSやブログで発信する

「この布は〇〇県の〇〇という村で作られました」

「この作品に使った素材は、環境に配慮した製法で作られたものです」

「この作品を作ることで、作り手さんたちの生活を支援しています」

2. 商品に「物語」を添える

作品に添えるカードに、素材や作り手のストーリーを簡潔に書く。

作品が生まれた背景や、込めた想いを丁寧に伝える。

こうした情報発信は、ユーザーの「応援したい」という気持ちを育み、単なる購入を超えた深い繋がりを築くことができます。

 

第4章:「想いのリレー」がつなぐ、未来の豊かさ


私たちは、便利で安価な社会に慣れすぎて、モノの背景にある「物語」を見失いがちです。しかし、皆さんのようなハンドメイド作家さんの手仕事は、その失われつつある温かさを思い出させてくれます。

皆さんのものづくりは、ただ美しい作品を生み出すだけでなく、生産者の暮らし、地球の環境、そして受け取る人の心までも豊かにする力を持っています。その一つひとつの選択が、より良い社会へとつながる「想いのリレー」なのです。

これからも、その尊い手仕事の温かさを、たくさんの人に届けてください。そして、あなたの作品が持つエシカルな価値を、ぜひ胸を張って伝えていきましょう。

STORYでは、そんな背景や想いを “story” として丁寧に伝えながら、「“もの”を通して想いがめぐる循環の仕組み」を提案しています。

STORY消費は、ただの「買い物」ではなく、「物語を選び、ともに暮らす」こと。

そしてその選択は、やさしく、しなやかに、けれど力強く、社会を変えていきます。

私たちは、STORY消費という新しい選択肢をこれからの「当たり前」にしていきたいのです。

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