ラオスに暮らす布の生産者たち

Napar Village

ラオス,ウドムサイ県,Napar村

仲良し親子で布事業の経営を行っている。
周りの作り手さんも取りまとめて、
村全体で「布屋さん」を出すことが夢。
肝っ玉お母ちゃんの温かさに包まれる村。

肝っ玉母さんの温もりに包まれる、Napar村とその暮らし

ラオス・Napar村では、村を代表する生産者さんご一家を訪ねました。
このご家庭はお父さま・お母さま・息子さんの4人家族で、村全体の織物産業をひとつにまとめ、「村を支える布屋さん」を目指して取り組んでおられます。
私たちの訪問にも温かく迎えてくださり、手作りの昼食をご馳走してくださったり、販売用のジャケットを試着させていただき写真を撮らせていただいたり。
さらにはラオスの暑さに重宝するストールまでプレゼントしてくださるなど、心のこもったおもてなしをしてくださいました。

今回購入させていただいた布は、樹皮染め・茶綿・白綿・泥染め・民族柄の5種類。いずれも村で育てた綿と天然染料を用い、丁寧に手織りされたものです。
こちらのご一家は、布販売を生業として、暮らしの中心としています。
息子のダーンさんは以前、北部最大の都市ルアンパバーンで大学生活を送っていましたが、数年前に帰郷。ご両親の後を継ぐべく、現在は家業に本格的に関わっておられます。そのことを、ご両親もとても嬉しそうに語ってくださいました。
原料の綿や染料はすべて村で自給し、デザインも村内で生み出されています。オーダーメイドの注文にも対応されているそうです。布の柄は、蛇や馬、川など、日々の暮らしの中で目にする自然からインスピレーションを得て作られていると教えてくださいました。
このご一家の中心には、お母さまのカムラーさんがいらっしゃいます。カムラーさんは、わずか7歳の頃からお母さまの手伝いとして布織りを始め、その後はご家族や村の仲間たちを巻き込みながら、村の布をまとめて外に届ける役割を担うようになったのだそうです。
一家は、単なる布の生産者にとどまらず、村の織物文化を守り、育て、外へと広げていく担い手でもあります。
カムラーさんご一家が織りなすあたたかな営みに、私たちも深く心を打たれました。

編集者の一言

Napar村で出会ったご家族は、まるで昔からの知り合いのようにあたたかく迎えてくれました。
布を手に取り、一緒にごはんを囲み、何気ない会話をしながら笑い合う――そんなひとときのなかに、この村の布が育まれている理由を見た気がします。
一枚一枚の布に込められた家族の想いと村の誇りが、遠く離れた誰かの日常にもそっと寄り添ってくれることを願っています。