ラオスに暮らす布の生産者たち

Samgan Village

ラオス,ウドムサイ県,Samgan村

藍染めで有名な村。
多種多様な明暗や柄の藍染を生み出している。
タイからの買い付けもあり、たしかな人気を誇る。

Samgan(サムガン)村は、ラオス国内でも藍染めで名高い村のひとつです。
 濃淡豊かな藍色や、個性あふれる柄を織りなすその技術は、多くの人々を魅了しており、タイなど近隣諸国からの買い付けもあるほどの人気を誇っています。
そんなSamgan村で、地域の布産業を牽引しているのが、Kaenさんです。60歳近い現在も、村の布づくりを支える中心人物としてご活躍されています。
彼が率いる布制作グループは、糸づくりから染色、織りに至るまで、すべての工程を村内で完結させており、
伝統技術を受け継ぐ地域の女性たちとともに、日々ものづくりに励んでいます。
特に藍染めに力を入れており、多彩な文様や色合いの布が印象的でした。

製品は日本をはじめとする海外にも届けられており、現在はさらなる販路の拡大に向けた取り組みが進められています。
Kaenさんのグループには、約30人のメンバーが在籍しています。
その多くは50歳前後の女性たちで、男性たちは主に農業を担う一方、布作りの現場は女性たちの手によって支えられています。
村内には他にも2つの布制作グループがあり、全体として糸づくり・藍染・織りの各工程が地域で分担・連携されているのも特徴のひとつです。
全工程を村で完結させることで、布の生産は地域経済にとっても重要な役割を果たしています。
とりわけ、手間と時間を要する糸づくりや藍染は、Samgan村に根づく伝統を守り伝える象徴とも言えるでしょう。

現在、日本やタイを通じての輸出も行われていますが、まだ販路が限られており、より多くの市場へのアプローチが必要とされています。
Kaenさんは「定期的な取引先を増やすことが、グループ全体の安定した収入に繋がる」と語っており、特に日本市場への輸出拡大に意欲を見せておられました。
布の生産能力にはまだ余裕があるとのことで、今後の展開が期待されます。
Kaenさんは、布づくりを通じて村の経済を豊かにし、次世代に伝統の技を受け継いでいきたいという強い想いをお持ちです。
村全体でも、地域の強みである布産業をさらに発展させていくために、新たな可能性を探りながら、一歩一歩進んでいます。

編集者の一言

Samgan村を訪れたとき、真っ先に目に飛び込んできたのは、深く染まった藍の美しさと、生産者の皆さんの笑顔でした。
藍に染まった生産者の手からは、手仕事の大変さと誇り、そして希望が感じられ、とても頼もしく映りました。
遠く離れた土地の手仕事と、皆さんがつながる喜びを、ぜひこの布を通して感じていただけたらと思います。